『最後の決闘裁判』観たけど僕の評価はちょっといまいち。星3.5ってところ。
まずオチについて「その話の流れならマット・デイモンが失血でアダム・ドライバーと一緒に死ななきゃおもしろくないだろうが!」という点がある。
次に構成については芥川「藪の中」、黒澤明『羅生門』が真実の在り方をブレさせたのに対して、最後の決闘裁判はマルグリットの回想をわざわざtruthなんだと説明している。羅生門の踏襲とレイプ・ファンタジーの拒絶という相反するものを取り合わせたから自然と解釈が一意に定まる脚本となって、謎が残らなかった気がする。
そう謎がない話なんですよ。マルグリットもカルージュもル・グリも全員中世的な人間として説明がつく造形で、「なんだこいつは」と思わせる余地があまりにも少なかった。
唯一映画的に面白いと思えたキャラクターは義母かな。
甲冑についてちゃんとグレゴリウス山田が小ネタをツイートしてたのがよかった。
この文章を書くためにわざわざ芥川「藪の中」を読んだ。