語学学習の目標をどう設定するか

語学の目標

短期的には「設定した課題をこなす」「課題設定を検討、修正する」の繰り返しだろう。

長期的にはあらゆる言語間の意思疎通を成立させるシンギュラリティが到来した後、人類は滅び、宇宙は崩壊します。

語学学習の中期的目標の設定について

思いつく順に書くと

  1. テストの目標スコアを設定する
  2. (大学の講義の場合)単位の取得
  3. 学習用テキストを決めて一冊ずつこなす
  4. 新聞や書籍、論文、ウェブ上の文章などを選び、翻訳する
  5. 新聞や書籍、論文、ウェブ上の文章などを選び、文意を理解する
  6. E-Learning システムの利用

自由に付き合ってもらえる母語話者がいれば、色々と変わると思うが、自習だとこんなものではないだろうか。

 

「1. テストの目標スコアを設定する」はその後に何をすべきか。

  • 過去問の演習(3. 学習用テキストを一冊ずつこなす)

以外、特に思いつかない。

TOEICTOEFL を勉強するなら大学にいる間にしよう、という意欲は、ごく僅かに煌めいているので、気が向いたら計画を立てるかもしれない。

 

一般に「2. 単位の取得」が一番難しいと言われている。

大学では、単位習得に対する意欲が低い学生のために、意識の低い語学授業が開講されていることが多いが、意欲の低さと意識の低さが螺旋を描いて失墜していく様子はあまりにも有名で、現代日本の大学教育において、もっとも風流なものであるとされている、

意識の低い語学授業では、毎授業への出席を成功させると単位を取得することができる。人間には非常に難しい行為であることから、人工知能による出席代行などを可能にするシンギュラリティ到達への期待の声も日に日に高まっている。

 

「3. 学習用テキスト」については、素人判断ではよくわからないという気がする。

つまり、

  • 単語などについての注や解説がある
  • 学習しやすいよう単元ごとの区切りがある

なんかはまあ慣れ次第で判断できなくもない気がするが、

  • 文法についての解説があるか?
  • 文法についての解説は学術的に正しいか?
  • 単語についての解説は正しいか?

などは難しい。自分も何冊もクソ教科書を買わされて参りました。

 

先生方の「語学学習のディシプリン」「語学教授のディシプリン」「教科書執筆のポリシー」「授業設計のポリシー」などはそれぞれ重なり合っているようで、とんでもない虚無を生み出すことがある。

マスプロダクションの弊害であるが、毎授業出席すらできないクソ学生が全員くたばればそれで済む話でもある。

また、語学クラスタ言語学クラスタ、人文クラスタなどのインターネット諸賢のコメントを参照すべきではと思わなくもないが、それはそれで色々な意見があってダルい。

 

とりあえず、

  • 信頼できる学者
  • 信頼できる辞書・文法書
  • 信頼できる出版社・参考書シリーズ

に関する知見を集め、そこから派生する形で、自分のカリキュラムを組むというのが一番満足度が高いように思われる。

現在の学習環境

英語

  • ジーニアス英和辞典 第5版
  • 新マスター英文法
  • Google 翻訳
  • 英辞郎 on the WEB
  • Dictionary.com

を使う。これが多いのか少ないのかよくわからないが、辞典と文法書は重いので、「Google 翻訳」「英辞郎」「Dictionary.com」を使うことが多い。

 

スペイン語

を使う。

 

ラテン語

  • 『新ラテン文法』東洋出版、1992→2015年

を使う。

 

使用教材

英語

講読やゼミで利用する論文を主に使うことになると思う。春休みの間に何かしら進めた方がいいのかもしれないが、まだ特に何も考えていない。

専門の勉強も兼ねて、英語版 Wikipedia から記事を選んで翻訳する(4. 新聞や書籍、論文、ウェブ上の文章などを選び、翻訳する)というアイデアはあるが、書式や Wikipedia 記事の翻訳フローについて知らないことが多すぎるので、ひとまず保留。

英語学の授業で買った

  • 龍城正明 編著『英語学パースペクティヴ 英語をよりよく理解するための15章』南雲堂、2015年

を読む日がついに来たのか…

 

スペイン語

が長き眠りから覚める日が来たという感じがする。

 

ラテン語

『新ラテン文法』を確実に進めて一冊終わらせたい。

 

英語学習に関する先人の知見

ssig33.com - 英語の覚え方

ssig33.com - 英語圏の人たちとちょっと作業をしまして

おすすめ英語勉強方法・実践編 - ヒロニカの日記

立岩『自閉症連続体の時代』みすず書房、2014年(読書メモ)

立岩真也自閉症連続体の時代』みすず書房、2014年 について

 

公式ウェブサイト

詳しい情報は著者のウェブサイト上に詳しくまとめられている。英語・韓国語にも対応。

立岩真也『自閉症連続体の時代』

こちらのページには

  • 書誌情報
  • 目次
  • 「序章」の抜粋
  • 事項や人名のキーワード表記(ハイパーリンク
  • 書評・紹介・言及
  • 更新履歴

がまとめられている。特に「書評・紹介・言及」がすごい。雑誌・新聞上の書評に限らず、言及したツイートなどを収集し並べているだけなのだが、数がすごい。(本記事の執筆時点で)66件を収集している。

 

また、別ページにて「文献表」も掲載している。

立岩真也『自閉症連続体の時代』文献表

 

公式ウェブサイト以外の情報

amazon 上で小谷野敦(!)が指摘している 通り、読みやすい文章ではないと思う。(著者の文体については自己言及する文章が公式ウェブサイト上にある。 立岩真也「悪文」 なるほどという感じ。)

 

自閉症連続体を同時代的にどう考えるか」という問題に向き合いつつ、「文体の正常/異常」を分ける規範なども考える。

 

感想など

有り体に言えば、発達障害者・自閉症スペクトラム者が、特性ゆえに何かしらの「粗相」をしてしまった時に、その責任や対処を厳密に考えるのは、できれば避けたい。それは、それぞれの特性と「粗相」の結果についての厳密な関係については、未だ整理がなされていない「グレーゾーン」である、という感覚があるからだ。
とはいえ、いまや発達障害自閉症スペクトラムについて、専門家や素人から玉石混淆の知見が溢れ出してくる時代でもある。グレーゾーンを越える時が来たのかもしれない。
本書はまさに自閉症連続体をめぐる言説空間をこの時代に定位しようとする試みだ。
 

言説空間において、何を基礎的な知見とするか?

責任能力や個人と社会の関係をどう考えるか」という問いについては、元々倫理学で多くの積み重ねがある。が、本書の文献表には、医療倫理学の文献が何点か見受けられるだけで、実質的に古典的な倫理学の議論というのは意識されていないといってもいいと思う。
本書では、医療社会学、精神医療史、そして「本人本」を文献として利用し、そこから現代の障害学とでもいうべきものを立ち上げようとしている。この分野に明るくないのでよくわからないが、「本人本」については、1980年代末から2014年に至るまでの、自閉症ADHD・ADD に関連する当事者の書いたものをリスト化しており、「曖昧な連続体」が社会化し、また社会に受容されていく過程を知るための一つの指標として、為になる感じがした。
20世紀的なやり方なら、専門家が病気や障害について研究したものを、一般人向けへの啓蒙的な出版・言論活動で還元する、というのが考えられる。しかし、既に「本人の声」が出版界やウェブ上に氾濫している現況にあっては、「本人本」の比較研究を重視するというのが、現在的なやり方になる、という感じだろうか。

紀平・油井 編『グローバリゼーションと帝国』ミネルヴァ書房、2006年(読書メモ)

紀平英作・油井大三郎 編『グローバリゼーションと帝国』(シリーズ・アメリカ研究の越境 第5巻)ミネルヴァ書房、2006年 について

  • 序章 膨張する合衆国と世界
  • 第1部 ヨーロッパの膨張とアメリカ合衆国の起源
  • 第1章 独立革命・近代世界システム・帝国
  • 第2章 ブラック・アトランティックの世界
  • 第3章 先住民・フロンティア・ボーダーランド──スペイン・メキシコ・合衆国による支配の比較検討
  • 第2部 文化の越境と融合
  • 第4章 友情の帝国──「東洋の七つの女子大学」に見るアメリカ的「帝国主義の文化」
  • 第5章 ハリウッド映画と「アメリカニゼーション」
  • 第6章 忘却と空白の詩学──ポストコロニアリズムアメリカ文学研究
  • 第3部 戦争とアメリカニズム
  • 第7章 アメリカ正戦論
  • 第8章 戦争とジェンダー
  • 第9章 敗戦体験とアメリカニズムの変容
  • 第4部 グローバリゼーション時代のアメリカ合衆国
  • 第10章 グローバルな貿易・投資自由化と地域統合のあいだ──競演する貿易・投資の自由化
  • 第11章 「デジタル・パクスアメリカーナ」──インターネットの国際標準化過程
  • 第12章 ポスト冷戦とアメリカ──「勝利」言説の中で
  • 終章 21世紀の世界とアメリカのゆくえ
  • 索引 

第3章「先住民・フロンティア・ボーダーランド──スペイン・メキシコ・合衆国による支配の比較検討」を書いた水野由美子の博士論文加筆版を読んでいく。

 

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2018-2 の勉強目標?

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目標を立てる前に

まず一年間の見通しとしては

  • 卒論
  • 卒業単位の回収
  • 就労のためのスキル獲得
  • 進学のための勉強と成果獲得

を達成しないとどうもならない。

が、いずれについても達成できる見込みも今のところない。

真面目に向き合うと精神的に潰れてしまうので、不真面目に向き合いたい。

 

不真面目はいいとして。

 

課題達成のためには「なにをどれぐらい達成したか?」の記録を取ることが非常に重要になる。

記録を取る四つの理由

  • 記憶力がないため思い出そうとしても思い出せなくなるから
  •     Twitter で思いつきを投稿することもあるが、思いつきで削除してしまうため、蓄積がなくなってしまうから
  • 特に「卒論」や「スキル獲得」においては、勉強における体系性を保ち、目標を段階的に設定し達成することが重要であると考えられるが、今までそういった勉強をしたことがないので、自分のためのガイドが必要だから
  • 仲間と一緒に勉強したい気持ちは強いが、自分がなにをどれぐらい勉強したのかについて、自分でもよくわかってないので、仲間と取り組む前に、課題を整理したい

こう書くといかにも友達が多い風だが、まあ実際はね。

 

おもしろそうだが読破できるかわからない本

まあ「読破」にこだわる必要もない。

『メタヒストリー』なんかは解説や書評の蓄積が相当あるはずなので、参考文献を押さえながら少しでも進めれば良しとする。

他二冊についても、同様に、関連する文献を一通り調査したら、ブログを更新し、少しずつ広げていく、というコースを進みたい。

 

最近 Amazon で買った中古本

独立革命膨張主義反知性主義、アメリカ民主主義などがテーマらしい。割と良さそう。

  • 橘玲『臆病者のための株入門』文春新書、2006年

TLで某さんが紹介していた本。人から紹介された本は可能な限り手を付けたい。

 

とりあえずこの2冊は読む。

 

他にも今月20冊ぐらい Amazon で注文したっぽいけど、面白くない本を紹介するためには読まないといけないので、また次回。

 

2月の話は以上。

結果については、3月の更新へ。

 

2018年の勉強目標?

自分が一度でも手に取った本は、基本的に必ず読書メモをつけるようにしている*12017年に自分がとった読書メモは345冊分だった。

 

いまざっと確認したところ、2017年は

歴史系・メディア論系・メンタルヘルス

が多いという傾向だった(それぞれは重複することもある)。

社会学倫理学にもいくつか手を出したが、きちんと読んだ本はほとんどない。

自然科学系の本はほぼない。また、語学もほとんど勉強していない。

 

なんでこの傾向になったのかというと、1回生の頃から一貫して他者の表象を研究で扱うことを志していたからなんだけど、結果はご覧の通りまったくの虚無となり。

飲み会のネタをどんどん拾えるぐらいの希望はある虚無なので大丈夫。(希望とは???)

 

ここから色々な方向性が考えられる。

計画が破綻しない限り、勉強目標はいくら増やしてもいい筈だ。

勉強計画を立てたことがない人間の甘い見通し。

 

甘い計画としては

  • 歴史系・メディア論系・メンタルヘルス系を雑に読み滑り続けるのは辞める意味もないのでとりあえず維持
  • 卒論の進捗はゼミでやっていくが、このブログでも卒論進捗は報告する
  • 意識的に語学をやっていく。なぜなら卒業と就労、進学、そしてサバイバルスキルに直結する唯一といっていい分野だから
  • プログラミングを始める。就労のためだ。とりあえず Python の本を買ったので、そこから進める。また、詳しい人を探して教えを乞う

 

www.youtube.com

*1:漫画や小説、詩集などはつけていない。