更新履歴
2018-2-4 投稿
2018-2-4 平凡社ライブラリーの項を追加
中公新書と岩波新書でアメリカ史を読むという思いつき
なんとなく勉強しないといけないような気がしてきたので Amazon マーケットプレイスでアメリカ史の関連書を何冊か注文した。本体価格1円に送料だけなので、まあ安い。
届いたもの
- 石川好『カリフォルニア・ストーリー』中公新書 712、1983年
- 中屋健一『アメリカ西部史』中公新書 815、1986年
- 鈴木輝二『ユダヤ・エリート』中公新書 1688、2003→2005年
- 猿谷要『西部開拓史』岩波新書、1982年
- 増田義郎『略奪の海 カリブ』岩波新書、1989年
- 斎藤眞『アメリカとは何か』平凡社ライブラリー 89、1995年
- 高橋章『アメリカ帝国主義成立史の研究』名古屋大学出版会、1999年
その安さに感動したかはともかく、幅の広さを知る
日本のアメリカ史研究にも色々あるんだろうが、とりあえず一般向けを意識した学術研究の成果が色々あるというのは、将来アメリカ史研究者にならなくとも、知っておくといいことがあるかもしれない。いいこととはなにか。
リスト化を考える
これからどの新書レーベルにどのぐらいのアメリカ史研究の蓄積があるか明らかにしたい気がするが、作業がめんどくさい。新書の一覧を眺めて、タイトルや著者名などから、アメリカ史またはアメリカ史に関連する分野の本を抽出する方法について、力技以外思いつかない。
ということで、これから力技によるリスト化をご覧に入れよう。
リスト化の手順
こう、いっぱい書誌情報を見て、ガーッとやる。
リストの表記凡例
通し番号 編著者名『タイトル:サブタイトル』発行年
中公新書
- 16 河野健二編『世界の名著 : マキアヴェリからサルトルまで』1963
- 23 D.A.シャノン編 ; 玉野井芳郎, 清水知久訳『大恐慌 : 1929年の記録』1963
- 33 中屋健一『ラテン・アメリカ史』1964
- 46 青柳清孝『黒人大学留学記 : テネシー州の町にて』1964
- 93 神谷不二『朝鮮戦争 : 米中対決の原形』1966
- 127 石田英一郎『マヤ文明:世界史に残る謎』1967
- 145 佐伯彰一『文学的アメリカ : 雑種社会の可能性』1967
- 151 本間長世『リンカーン : アメリカ民主政治の神話』1968
- 164 増田義郎『メキシコ革命 : 近代化のたたかい』1968
- 206 安岡章太郎『アメリカ夏象冬記』1969
- 222 綾部恒雄『アメリカの秘密結社 : 西欧的社会集団の生態』1970
- 253 角間隆『燃えるアメリカ : 「神話」に挑戦する若者たち』1971
- 258 清水知久『アメリカ・インディアン : 「発見」からレッド・パワーまで』1971
- 274 若槻泰雄『排日の歴史 : アメリカにおける日本人移民』1972
- 329 若槻泰雄『原始林の中の日本人 : 南米移住地のその後』1973
- 444 藤原英司『アメリカの野生動物保護』1976
- 447 池井優『白球太平洋を渡る:日米野球交流史』1976
- 472 金関寿夫『アメリカ・インディアンの詩』1977
- 601 池田徳真『プロパガンダ戦史』1981
- 644 八杉佳穂『マヤ文字を解く』1982
- 671 鈴木明『ある日本男児とアメリカ : 東善作,明治二十六年生れの挑戦』1982
- 705 道田信一郎『わなと裁判 : アメリカと日本』1983
- 710 小野耕世『ドナルド・ダックの世界像 : ディズニーにみるアメリカの夢』1983→1999
- 712 石川好『カリフォルニア・ストーリー』1983
- 735 石川好『カリフォルニア・ナウ : 新しいアメリカ人の出現』1984
- 755 長沼秀世『ニューヨークの憂鬱 : 豊かさと快適さの裏側』1985
- 785 津神久三『アメリカ人の原像 : フロンティアズマンの系譜』1985
- 815 中屋健一『アメリカ西部史』1986
- 819 阿川尚之『アメリカン・ロイヤーの誕生 : ジョージタウン・ロー・スクール留学記』1986
- 926 樺山紘一 編『現代歴史学の名著』1989
- 1019 伊東一雄, 馬立勝『野球は言葉のスポーツ : アメリカ人と野球』1991
- 1031 津神久三『青年期のアメリカ絵画 : 伝統の中の六人』1991
- 1042 猿谷要『物語アメリカの歴史 : 超大国の行方』1991
- 1071 佐々木伸『ホワイトハウスとメディア』1992
- 1126 色摩力夫『アメリゴ・ヴェスプッチ:謎の航海者の軌跡』1993
- 1139 大橋健三郎『フォークナー : アメリカ文学,現代の神話』1993
- 1194 黒川修司『赤狩り時代の米国大学 : 遅すぎた名誉回復』1994
- 1262 児玉実英『アメリカのジャポニズム : 美術・工芸を超えた日本志向』1995
- 1271 斉藤道雄『原爆神話の五〇年 : すれ違う日本とアメリカ』1995
- 1228 ハロラン芙美子『ホノルルからの手紙:世界をハワイから見る』1995
- 1272 野中郁次郎『アメリカ海兵隊 : 非営利型組織の自己革新』1995
- 1328 森杲『アメリカ職人の仕事史 : マス・プロダクションへの軌跡』1996
- 1368 村上由見子『アジア系アメリカ人 : アメリカの新しい顔』1997
- 1424 ハロラン芙美子『アメリカ精神の源 : 神のもとにあるこの国』1998
- 1427 飛田茂雄『アメリカ合衆国憲法を英文で読む : 国民の権利はどう守られてきたか』1998
- 1428 藤野幸雄『アメリカ議会図書館 : 世界最大の情報センター』1998
- 1435 越智道雄『ワスプ(WASP) : アメリカン・エリートはどうつくられるか』1998
- 1437 増田義郎『物語ラテン・アメリカの歴史 : 未来の大陸』1998
- 1507 三輪裕範『ニューヨーク・タイムズ物語:紙面にみる多様性とバランス感覚』1999
- 1509 枝川公一『シリコン・ヴァレー物語:受けつがれる起業家精神』1999
- 1535 大貫良夫『アンデスの黄金:クントゥル・ワシの神殿発掘記』2000
- 1543 青木康征『南米ポトシ銀山:スペイン帝国を支えた”打出の小槌”』2000
- 1566 的川泰宣『月をめざした二人の科学者:アポロとスプートニクの軌跡』2000
- 1574 阿川尚之『海の友情:米国海軍と海上自衛隊』2001
- 1596 松岡完『べトナム戦争:誤算と誤解の戦場』2001
- 1644 矢口祐人『ハワイの歴史と文化:悲劇と誇りのモザイクの中で』2002
- 1664 有賀夏紀『アメリカの20世紀 上:1890年~1945年』2002
- 1665 有賀夏紀『アメリカの20世紀 下:1945年~2000年』2002
- 1688 鈴木輝二『ユダヤ・エリート : アメリカへ渡った東方ユダヤ人』2003
- 1705 松岡完『ベトナム症候群 : 超大国を苛む「勝利」への強迫観念』2003
- 1767 砂田一郎『アメリカ大統領の権力 : 変質するリーダーシップ』2004
- 1734 上岡伸雄『ニューヨークを読む : 作家たちと歩く歴史と文化』2004
- 1857 矢口祐人, 吉原真里 編『現代アメリカのキーワード』2006
- 1863 鈴木透『性と暴力のアメリカ : 理念先行国家の矛盾と苦悶』2006
- 1899 北岡伸一『国連の政治力学:日本はどこにいるのか』2007
- 1937 菅英輝『アメリカの世界戦略 : 戦争はどう利用されるのか』2008
- 1954 吉原真里『ドット・コム・ラヴァーズ : ネットで出会うアメリカの女と男』2008
- 2002 亀井俊介『ハックルベリー・フィンのアメリカ : 「自由」はどこにあるか』2009
- 2012 高野潤『マチュピチュ:天空の聖殿 カラー版』2009
- 2076 堀内一史『アメリカと宗教 : 保守化と政治化のゆくえ』2010
- 2133 渡辺靖『文化と外交:パブリック・ディプロマシーの時代』2011
- 2140 村田晃嗣『レーガン : いかにして「アメリカの偶像」となったか』2011
- 2209 上杉忍『アメリカ黒人の歴史 : 奴隷貿易からオバマ大統領まで』2013
- 2244 大嶽秀夫『ニクソンとキッシンジャー : 現実主義外交とは何か』2013
- 2271 佐藤靖『NASA : 宇宙開発の60年』2014
- 2288 細見和之『フランクフルト学派:ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ』2014
- 2325 四方田犬彦『テロルと映画:スペクタクルとしての暴力』2015
- 2330 伊高浩昭『チェ・ゲバラ:旅、キューバ革命、ボリビア』2015
- 2381 立山良司『ユダヤとアメリカ : 揺れ動くイスラエル・ロビー』2016
- 2383 西川賢『ビル・クリントン : 停滞するアメリカをいかに建て直したか』2016
- 2404 寺尾隆吉『ラテンアメリカ文学入門 : ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで』2016
- 2448 池内紀『闘う文豪とナチス・ドイツ:トーマス・マンの亡命日記』2017
- 2451 藤原辰史『トラクターの世界史:人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち』2017
岩波新書
やる気が出たら作業する。
平凡社ライブラリー
-
89 斎藤眞『アメリカとは何か』1995
-
204 イザベラ・バード 著、小野崎晶裕 訳『ロッキー山脈踏破行』1997
-
223 ゾラ・ニール・ハーストン 著、中村輝子 訳『騾馬とひと』1997
-
? 金崎寿夫『アメリカ・インディアン口承詩 魔法としての言葉』2000
-
? ジョン・スタインベック 著、大前正臣 訳『アメリカとアメリカ人』2002
-
? 佐藤良明『ラバーソウルの弾みかた ビートルズと60年代文化のゆくえ』2004
-
? 猿谷要『検証 アメリカ500年の物語』2004
-
? 末延芳晴『荷風のあめりか』2005
-
? ナサニエル・ホーソーン 著、斎藤昇 訳・解説『わが旧牧師館への小径』2005
-
? 青山南『短編小説のアメリカ 52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史』2006
-
? 亀井俊介『サーカスが来た! アメリカ大衆文化覚書』2013
-
? ラシルド・森茉莉 著、笠間千浪 編、片山亜紀・熊谷謙介・小松原由理・利根川真紀 訳『古典BL小説集 兄弟、友人、年の差カップル――やおい文化勃興前の19世紀末~20世紀半ば、独仏英などの女性により綴られていた男同士の物語。』2015
平凡社ライブラリーからは文学・音楽についての本が多いようだ。
感想
- 作業は自動化した方がいいので、これから処理について勉強していきたい。
- 作業前の抽出方法の検討がダルくて、ぜんぶ勘で処理してしまったが、真面目にリスト化する時は真面目に検討した方がいい。
- これは文献リストというより、日本国内におけるアメリカ史受容の年表として理解したい。一つのレーベルや出版社を対象に、通時的に観察するとなんかいいことがあってほしい。
- 僕自身が割と年表をつけることで得られるセレンディピティみたいなものを素朴に信じているので、何かしら行き詰った時に年表をつける習慣をこれからもブログで適当に広めていきたい。