20221009

どの街に住もうが結局つらかった。いいこともたくさんあったけれど。

アジールは存在しない。非人間的な絶景だけがある。そこではみなが等しく疎外され、傷つく。
ただし、その傷を癒した者は回復の過程を感動と呼ぶかもしれない。

中高の頃に彷徨っていた書店に久しぶりに足を運んだ時、世界全体が掻き回されるような眩暈が生じた。
自分は確かにここから出発したがそのことをもう忘れていた。にもかかわらず棚の配置については完璧に身体化されており……