2021-01-01から1年間の記事一覧

『文体の舵をとれ』練習問題(6)「老女」二作品目

二作品目:一作品目と同じ物語を執筆すること。人称──一作品目で用いなかった動詞の人称を使うこと。時制──①〈今〉を現在時制で、〈かつて〉を過去時制、②〈今〉を過去時制で、〈かつて〉を現在時制、どちらかを選ぶこと。 彼女は検索の末、ついに中心に辿り…

音程の一覧

Interval (music) - Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Interval_(music) List of pitch intervals - Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_pitch_intervals P1 unison m2 semitone M2 major second A2 augmented second m3 minor third …

旋法の一覧

Mode (music) - Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Mode_(music) Greek modes Mixolydian mode Lydian mode Phrygian mode Dorian mode Hypolydian mode Hypophrygian mode tonoi F: Hypermixolydian (or Hyperphrygian) E: High Mixolydian or Hyper…

『文体の舵をとれ』練習問題(6)「老女」一作品目

今回は全体で一ページほどの長さにすること。短めにして、やりすぎないように。というのも、同じ物語を二回書いてもらう予定だからだ。テーマはこちら。ひとりの老女がせわしなく何かをしている──食器洗い、庭仕事・畑仕事、数学の博士論文の校正など、何で…

20211104

季節の変わり目には手と指の皮がボロボロと剥がれ落ちる。保湿とかしてない。 爬虫類やなんかの脱皮みたいなものだと思う。新しい私の表面一枚。 前にも書いた気がするけど爪や爪の周りの皮がもうずっとガサガサ。治す気がロクにないけど、人前に爪を出すの…

『文体の舵をとれ』練習問題(5)「簡潔性」

一段落から一ページ(四〇〇〜七〇〇文字)で、形容詞も副詞も使わずに、何かを描写する語りの文章を書くこと。会話はなし。 要点は、情景や動きのあざやかな描写を、動詞・名詞・代名詞・助詞だけを用いて行うことだ。 時間表現の副詞(〈それから〉〈次に…

好きなファゴット動画

2006/12/20 www.youtube.com 2009/09/28 www.youtube.com 2010/09/10 www.youtube.com 2011/05/27 www.youtube.com 2012/04/18 www.youtube.com 2012/09/17 www.youtube.com 2013/10/28 www.youtube.com 2013/12/20 www.youtube.com 2014/02/01 www.youtube.…

『文体の舵をとれ』練習問題(4)「重ねて重ねて重ねまくる」問2

語りを短く(七〇〇〜二〇〇〇文字)執筆するが、そこではまず何か発言や行為があってから、そのあとそのエコーや繰り返しとして何らかの発言や行為を(おおむね別の文脈なり別の人なり別の規模で)出すこと。やりたいのなら物語として完結させてもいいし、…

最近聴いてる音楽

10.31衆院選をきっかけに会った。私たちルールもノリも全然違って、笑った。楽しかった。 pic.twitter.com/0Ris7SoKys — 折坂悠太|OrisakaYuta (@madon36) 2021年10月30日 ✌︎ pic.twitter.com/X4nOdnTsBd — 中村佳穂 (@KIKI_526) 2021年10月31日 中村佳穂と…

20211101

どんどん拡散していく。何がって言ってもわからない。私的な言語領域としか言えない。 現代詩を読んだ。小説を読んだ。音楽を聞いた。映画を見た。会話をした。 それらの積層がついに見えたから書き始めた。 領域はごく狭いものにとどまっていたが、それでも…

『文体の舵をとれ』練習問題(4)「重ねて重ねて重ねまくる」問1

一段落(三〇〇文字)の語りを執筆し、そのうちで名詞や動詞または形容詞を、少なくとも三回繰り返すこと(ただし目立つ語に限定し、助詞などの目立たない語は不可)。(これは講座中の執筆に適した練習問題だ。声に出して読む前に、繰り返しの言葉を口にし…

『文体の舵をとれ』練習問題(3)「追加問題」問2

書いてみた長い文が、単に接続詞や読点でつなげただけで構文が簡単になっているなら、今度は変則的な節や言葉遣いをいくらか用いてみよう(ヘンリー・ジェイムズを参照のこと)。すでに試みたあとなら、ダーシなどを駆使してもっと〈ほとばしる〉文を書いて…

20211031

文体があればそれでいいと思う。横書きの場合は右に、縦書きの場合は下に向かって、眼球を運動させる強力なパワーを持つ。使えるものはなんでも使う。 ボイスが聞こえる。一文字ずつ聞こえるので全体として読むと脈絡がない。字数やプロットといった枠に対す…

20211030

最近は無敵状態になってちょっと厳しい意見を言われたところで執筆が止まることはそうそうないから、小説の感想を聞いて回る。 まず、文体について指摘された。僕としては色々なことを試さなければならない時期にあって、その中でもどのような文体を選ぶのか…

『文体の舵をとれ』練習問題(3)「追加問題」問1

最初の課題で、執筆に作者自身の声やあらたまった声を用いたのなら、今度は同じ(または別の題材について、口語らしい声や方言の声を試してみよう──登場人物が別の人物に語りかけるような調子で。あるいは先に口語調で書いていたなら、ちょっと手をゆるめて…

20211029

制覇したいシリーズというのがあって筑摩書房の「ちくま日本文学」とか池澤夏樹編の文学全集、ピンチョンの全集、JLPP翻訳作品紹介、柴田元幸と高橋源一郎のブックリスト(『小説の読み方、書き方、訳し方』)などだ。ちくま日本文学は樋口一葉を読んでみて…

『文体の舵をとれ』練習問題(3)「長短どちらも」問2

半〜一ページの語りを、七〇〇文字に達するまで一文で執筆すること。 折に触れ、演奏において何が本質的か、という話題に行き着きがちな我々の中で僕の主張と言えば、ステージの上に立つ段になると技術的な問題や緊張ですら問題ではなくなり、楽器の機械的な…

『文体の舵をとれ』練習問題(3)「長短どちらも」問1

一段落(二〇〇〜三〇〇文字)の語りを、十五字前後の文を並べて執筆すること。不完全な断片文(間投詞や体言止め)は使用不可。各文には主語(主部)と述語(述部)が必須。 私は熟れたバナナを食べていた。バナナは腹の足しにならなかった。何を食べたらい…

『最後の決闘裁判』感想(ネタバレ)

『最後の決闘裁判』観たけど僕の評価はちょっといまいち。星3.5ってところ。 まずオチについて「その話の流れならマット・デイモンが失血でアダム・ドライバーと一緒に死ななきゃおもしろくないだろうが!」という点がある。 次に構成については芥川「藪の中…

『文体の舵をとれ』練習問題(2)「ジョゼ・サラマーゴのつもりで」

一段落〜一ページ(三〇〇〜七〇〇文字)で、句読点のない語りを執筆すること(段落などほかの区切りも使用禁止)。 そろそろ店のことについてもなにか申し上げておいた方がよさそうですがありゃもうダメですね全然ダメ店主のやる気がないわけなんですよそり…

20211027

ユーラシア大陸と同じぐらいの大きさの意欲をもって執筆に臨んでいる。リソースとかコストとか問題を分割するとか考える局面ではなくて、ぶつかれば地球が終わるんだからとにかく全部を使い切らないといけない。 昨日はとてもいい気分だった。症状かもしれな…

『文体の舵をとれ』練習問題(1)「文はうきうきと」問2

一段落くらいで、動きのある出来事をひとつ、もしくは強烈な感情(喜び・恐れ・悲しみなど)を抱いている人物をひとり描写してみよう。文章のリズムや流れで、自分が書いているもののリアリティを演出して体現させてみること。 しかしまあ。あの店員のめんど…

cut back, drop, and turn

僕においては明白な隠喩体系として眼前にあるものも他者にとっては明白ではなく、これを示すために丁寧な註釈が必要となる。軽蔑すべき内語、恥ずかしい独白の国はまったく要らない要らない。 世界のうち一部分は隠喩の国であるとしか言いようがない。これは…

『文体の舵をとれ』練習問題(1)「文はうきうきと」問1

一段落〜一ページで、声に出して読むための語り〈ナラティヴ〉の文を書いてみよう。その際、オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語や自作の名称、方言など、ひびきとして効果があるものは何でも好きに使っていい──ただし脚韻や韻律(meter、定…

20211025

確かめるほどの現在地ではなく通過する場所の一つ一つを覚えてもいられない。遠い旅というのは。道連れも何人かできた。緊急事態宣言が終わって一緒に飲めて嬉しかったね。でももし感染したらそんなことも言ってられないんだろうね。「もうどこへも行けない…

20211003

オリジナルなつらさから抜け出して(スイッチが切り替わる。脳の使ってなかった部分に血がサーッと流れ込むのがわかる)今日のような記憶にない景色に辿り着くことを目指していた。目についたもの全部から、街をゆく通行人や図書の詰まった棚、コンビニの棚…

変な文章!

ふらふらしてるとなると放っておかないのが友人Aでこの人との付き合いは今年で30年になる、ソ連が崩壊するとは思わなかったなあ、そういう経緯をまとめてつやつやとした爪の先でキーボード叩いてすらすら書けるしすやすや眠れる。起きて、インターネット、例…

長い波の快楽

苦しみや快楽を味わうのにかかる時間が年々広がっていく。十代の頃には一日の間に喜怒哀楽が目まぐるしく変遷していったが、今は精々一つの感情を一ヶ月かけて経験するということが普通になってきている。睡眠や食事といった次元の欲求ですら数日かけて帳尻…

断念記

2年間書きあぐねた記事を諦めることにした。 2019年夏に公開されたアニメ映画『天気の子』に当時たいそう感銘を受け、以降ぽつぽつとレビュー用のメモを溜めていたのだが、結局一本のまとまりある記事に昇華することはできそうにないと思い至った。 ムーをは…

シン・エヴァンゲリオン

以下は当然ネタバレありだ。 神木マリエンドは予想もしていなかった。一番ショックだったかもしれない。 「そこ絡みないじゃん」というツッコミはさすがに織り込み済みで、好意的に取るならその場その場で出会った人同士でもうまくやっていけるさというメッ…